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真珠の歴史

米国の宝石学者であるクンツ博士はその著書の中で
「自然のままで、その完璧な美しさを誇る真珠は、人類が最初に出会った宝石である」と記しています。
すでに紀元前4000年頃には人類が真珠と関わりを持っていたという記録があります。
最初は食用の貝の中から偶然、虹色に輝く白い珠を発見した人々は驚き、
そして、その美しさに魅了されたことでしょう。
世界各地で人々は天然の真珠の採取に夢中になりますが、岩礁性の海底に生息する真珠貝の採取は
サメ等の海の危険生物や潜水病との闘いで、まさに命がけでした。
また、採取してもその中から発見できる真珠は一万個に一個と、とてつもなく希少で高価なものでした。
やがて、その国の王や皇帝、天皇へと献上されるようになった真珠は、権力や富の象徴として
冠や首飾り、衣類や刀など、様々な宝飾品へと仕上げられていきました。
1893年(明治26年)御木本幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功し
かつては、王や皇帝や富豪など、ごくわずかな特権階級だけが身につけることを許されていた真珠が、
こうして私達のより身近な存在へとなったのです。